第400回 飽きられるのは早いかも、クロ ド ミャン 1

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  • 2004年8月31日(火)
大阪の新地で人気になったワインバーが、
銀座へ進出してきた珍しいケースです。
犬養裕美子氏が中心になって選出した、
「Hanako」でのダイニング部門で
堂々のグランプリ受賞を見て、私は訪問を決意しました。

電通通りをちょっと入ったビルの2階ですが、
間口の狭い入り口は道路に面した1階にありますからわかりにくい。
狭い階段を上がっていくと、店奥でチャイムが鳴り、
スタッフに来客をしらせています。

カウンター8席、テーブル3卓に狭い半個室1つの店。
思いっきり虚飾を廃したチープ感漂う内装はいかにも大阪的です。
厨房も最低限のスペースと機材で合理的。
「ナリサワ」の対極的な位置付けの店と言えるでしょう。

オーナーが上京していないときは男性スタッフが料理を担当、
ワインとホールを担当しているのは
大阪から応援に来ているソムリエールでした。
この手の店ではカウンター席が上席のはずですが、
右手奥はバーナー近くで、
熱や油の飛散のリスクがありますので避けた方がいいでしょう。
カウンター上は、パンや取り皿が所狭しと並べられており、
いかにも雑然。
勿論クロスやランチョンマットも用意されておりません。
ちょっと見には学生街の中華屋といったところでしょうか。

メニューはボードに手書きです。
料理のジャンルはフレンチでもなくイタリアンでもない
「オリジナル」。
前菜、パスタ、肉と20種以上が千円から2千円前後。
最高値の肉料理でも3千円はいかず、
しかも一皿が2人前に近いポーションですから、
料理だけの予算ならば一人3千円で収まる計算となります。

<明日に続く>