第374回 洋食、フレンチどっちがメイン?レストラン 七條 1
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- 2004年7月23日(金)
勿論有名料理評論家も肩入れしております。
フレンチのカテゴリーの中でも
上位に入ると思われる評判の洋食屋は、
なぜかエビフライが特に有名です。
行列が出来るランチ時は客の半分がこれを頼んでいます。
誰が言い出したか「社員食堂」の感がありますが、
日本で一番多くの
冷凍ブラックタイガーを消費している店ではないでしょうか。
確かに大振りな3本の海老は、
カラッとしていておいしいものですが、
それはあくまで洋食屋のエビフライとしてです。
これが高額天麩羅店のサイマキの旨みに勝つとは思えません。
エビフライを食べながら、夜のメニューが書かれている黒板に、
多くのフレンチ食材をみて、
私は夜のディナー訪問を決意しました。
どのくらい本格的なのかと。
夜は行列が出来ていません。
予約が主体らしく、フリの客用の相席テーブル(8席)は
ほとんど空いている状態でした。
シェフの奥さんと見られる女性とおそらくお父さんでしょうか。
30席あまりのホールはこの二人で担当しています。
人気店の割には皆さん腰が低くてなれない人にでも大丈夫。
3品くらいから選べるプリフィクスコースが4千円。
評判の前菜、メインをいくつか網羅していますが、
仔羊や鴨といった食材を食べたければ
単品にしなければなりません。
前菜は1~2千円。
キャビア入りの岩牡蠣が1ヶ1千円、
ウニコンソメも千円、ポロ葱テリーヌ1400円など
フレンチとしては「ラビラント」並みの低価格。
でも、ここはビストロの雰囲気もまったくない洋食屋です。
一概に安いとは言いきれません。
そしてどうしても洋食屋といった先入観が働いてしまいがちです。
洋食屋がフレンチを出すという意外性、
私は「サプライズ効果」と言っていますが、
どうしても絶対評価が難しくなります。
例えば「こんな立地の悪いところに?」のサプライズ、
多皿でびっくりのサプライズ、主人が怖い、のサプライズなど
過大評価の原因となっているのは私の定説です。
傑出した味でもなければ、不味いものでもない前菜、
といった評価が順当でしょう。
メインは1800円~3800円。
頬肉煮込みや蝦夷鹿は2千円前後ですが仔羊2400円、鴨3千円、
サーロイン3800円といっぱしの価格をつけているのです。
「ラミティエ」、「サリュー」と比較して
安さ、旨さで上を行っているとは思えません。
それなりの料理なのです。
<明日へつづく>