第30回 初訪問 ラトリエ ドゥ ジョエル ロブション
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- 2003年6月17日(火)
1、あの引退したロブションが、
今までと違ったコンセプトで出すカウンター形式のフレンチ。
2、50人弱のキャパで、予約はできない。
3、1000円以下の料理も各種ある
4、土日は入店するのにかなり待たなければならない。
<感想、他>
立地条件
森ビル内の店にうまいものなし、の条件にドンぴしゃり。
六本木ヒルズのヒル サイドの2F。
場所的には人の流れに近いところに位置しています。
外観・内装
まったくのダイニング系。一目でフランス人のロブションが
店造りにほとんど関与していないことがわかります。
店内も黒と赤の異様な配色。
厨房スタッフもキャップこそかぶってはいませんが、
黒いコックコートを着ています。
もし、もしですよ、ロブションが厨房に立つ様な時は、
同じように黒いコックコートを着るのでしょうか。
マネージャーらしき人も、黒ずくめで
普通のフレンチとは違いますね。
料理
確かに料理600円からあります。
でも、小皿ということでポーションは
アラカルトの1/3だそうで、一口で食べられる量です。
昼でも何皿も頼まなければなりません。
そのアラカルトですが、2000円から3600円まで。
いっぱしの値段です。
まともな他のフレンチと同じ価格にびっくり。
カルボナーラを「ラトリエ風スパゲッティ」と称し、
「ラトリエ風タルタルステーキ」なる
ただのタルタルステーキが番を張っていますが、
これでは、ロブションの昔を知っている人にはがっかりですね。
そして、コースがあるのです。6000円で。
アラカルトで頼んでも同じような価格になるので、
コースの注文は多いようです。
下ごしらえを奥の厨房でやってきて、
ソテーしたり盛り付けをするのが黒いコックコートの面々。
アルバイトと見間違うばかりの
経験の浅そうな彼らが調理したものは、
食材が小さいこともありますが、梅雨対策といいますか
すべて中まできっちり火が通り過ぎている代物です。
プロの技というものを見ることはできません。
ロブションは名前貸しだけなのでしょう。
カルボナーラやタルタルステーキを見るかぎり、
レシピを作っているとも思えません。
ワイン
グラスワインは高い。アリゴテ種で800円です。
ブルゴーニュの無名の造り手の村名ワイン(シャルドネ種)で
1500円ですから一般店より5割は高く値付けいます。
ノンヴィンテージのシャンパーニュも8000円と
カウンター店の割に高いので、
ボトルを頼むのは避けた方がいいでしょう。
サービス
ダイニング系のノリです。お好きでない方にはあいません。
その他
実際の経営はPR関係、イヴェント関係の会社と聞きました。
ロブションの名はついていますが、
ここは単なる巷に氾濫しているダイニングバーです。
昼も夜も同じメニューしかないというのも、
腕のある職人ではなく、
マニュアルでしか造れない厨房スタッフですから、
種類をこれ以上増やせないのでしょう。
部門リーダーはいるかもしれませんが、
「シェフ」というものは不在と見受けられます。
予算は@8000円
<結論>
1、ここをロブション料理、
フレンチと思って長時間並んで入店してはいけない。
2、森ビルに入店している割高のダイニングバーと認識すべし。
3、山本益博氏はロブションの名を出して
かなり入れ込んで宣伝しているが、本心から賞賛すべき料理、
店だと思っているならば
彼のキャリアは根底から否定されてしまう。
4、話の種に一回入ってみて次はリピートしない、
というのがうまい利用法です。