第29回 ワインを持ち込む際のマナーについて

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  • 2003年6月16日(月)
「ワインの持ち込み」に成功したといっても、
その権利を維持する努力が我々客側には必要です。
あくまで、「持ち込み」は店の好意に甘える、といった
客の謙虚な態度が、両者の良好な関係を長続きさせます。
それには最低、次のようなマナーを守る必要があると考えます。

1、
持ち込むワインはある程度見映えのするワインのみ
デイリーワインに近いものを持ち込む人はいないと思いますが、
できれば、そのお店で取り扱っていないワインが好ましい。
そして、レアや古いワインなら尚更結構。
2、
ソムリエにもワインを飲んでもらう
前にも述べましたが、
ソムリエは案外レア、オールドなワインを飲んでいないもの。
彼らも持ち込まれたワインに非常に興味を抱いています。
できれば、そのソムリエと厨房のシェフにも
試飲できるくらいの量のワインを太っ腹で渡しましょう。
3、
他人に「持ち込み」を許可してもらっていると自慢しない
店も客全員に持ち込まれたら、
ワインの売買差益が得られませんから死活問題になります。
自慢話を聞いた人というのは、たいてい、
初回の予約時に「誰々から持ち込めると聞いたので持ち込みたい」
と初っ端から交渉してしまいます。
店にとってはいやなものですから、
お互いの関係が悪くなる原因にもなるのです。
4、
たまには持ち込まずに店のボトルを頼む
私は数人でやるワイン会の場合は、
持ち込むワインは必要本数より少なくして、
1~2本、店で注文します。
家族で行く場合は、何回かに一回は持ち込まないで
ワインをボトルで注文する配慮は必要でしょう。

店によって「持ち込み料」はかなり違います。
その範囲は2000円から5000円くらいです。
ホテルなどは最初から電話でオーケーがとれますが
最高額を要求されることが多い。
駄目もとでネゴすれば割引してくれる可能性はあります。

ワインの銘柄によって
「持ち込み料」を上下しようとする店があります。
高級ワインなら5000円とってやろう、
といった考えなのでしょう。
恵比寿の「モナリザ」ですが、
そのような店は営業姿勢に問題がありますから、
すべての面で避けた方が無難です。