第297回 簡易レポート サン パウ
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- 2004年5月7日(金)
客足の少なさが気になるのではないでしょうか。
「コレド 日本橋」は、
オフィスと店舗の複合施設として3月下旬にオープンしました。
私は平日の夜に訪れたのですが、当初の六本木ヒルズと違って、
すべての飲食店に行列ができていなかったのに驚きました。
イタリアン、韓国料理、ピッツァ屋のほか、
とんかつ屋、収容人員が少ないだろう鶏料理と天麩羅屋にしか
行列が出来ていないのです。
このビルには
早稲田の大学院が入ることも知れわたっていたのですが、
オープンして間近に、
客寄せの大きな武器であった「有名教授」の不祥事が発覚したのも
マイナス要因になったのかもしれません。
昨年から、早稲田には向かい風が吹き続けているようです。
その夜の目的は、スペインの2つ星、
女性シェフで有名な「サン パウ」の海外初出店への訪問です。
勿論、
女性シェフが私財を投げ打って日本へ上陸してきたのではなく、
海外有名店との提携に前向きな「グラナダ」という
多店舗展開しているイタリア系料理店の会社が
実際の経営に当たっております。
コレドのアネックスにあるこの「サン パウ」は本店に似た造り、
1階にガラス張りの綺麗な厨房を配し、
2階がホールといった凝った建屋にしておりました。
しかしお約束でしょう、
その日も勿論、女性シェフは不在です。
レシピ頼りに日本人スタッフが多勢動き回っておりました。
料理はコースで18000円。しかし現在(4/25)は
21000円となっており、料理の品数などは変わっていないはずで、
その変化がわかりません。
ミクロメニューといわれる一口料理が4皿、前菜が4皿
(しかし、ほとんどミクロメニューと同じくポーションが小さい)
そして、イベリコ豚が部位、調理法の違った2種からの選択となり、
やはり一口チーズとデザートで終わりです。
紅茶やコーヒーは別会計です。
肝心の味ですが、よくわかりません。
あまりに少量、多皿で
味わいを感じる前に食べ終わってしまいます。
豚肉にイチゴが添えてあり、
その独創性はわかりますが理解するには量がたりません。
辛さと甘さの両端を融合しようとしているのでしょうか、
ピリ辛とヨーグルトの2種のソースのイベリコ豚のモザイクなど
メニューをみただけでは想像がつきません。
少量多皿で長時間コース。
4時間かかるこのシステムでは
必然的にワインを飲みすぎるようでして、一人1本は当たり前。
訳のわからないスペインワインのなかでも、
ソムリエは2万円前後の高額ワインを薦めてきましたので、
結果は一人当たり3万5千円を軽く超えてしまいました。
コースを頼んだからいけなかったのか、
アラカルトにしたほうがよかったのか、
その答えを含めて詳細のレポートは、
次回の訪問後にさせていただきます。