第295回 茶寮 つくし
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- 2004年5月5日(水)
各週刊誌にはかならずグルメコーナーとして、
お勧め店の紹介や、店評論が載っています。
私はこれらの週刊誌、グルメ雑誌が情報源の一つですから、
毎回チェックしているのですが、
ある週刊誌で興味ある店を目にしました。
その店は「茶寮 つくし」。
西麻布1丁目にあることは前から知っていたのですが、
この店が今は亡き西麻布4丁目の「つくし」の
弟子筋だったとは知らなかったのです。
単なる名前の一致だけかと。
本店である「つくし」や
そのディフージョン店である「たぬき」は、
実際の経営が昨年変わったということで、
その後いくつかの迷走を繰り返した後、
今年になって閉店してしまいました。
1年の間であそこまで店のコンセプト、
そして内装を何回も変えているのが不思議だったのですが、
経営者が変わっていたということで納得した次第です。
そして、その吉兆出身と言われた「つくし」の主人の弟子の店が
この「茶寮 つくし」です。
週刊誌では、「鯛のかぶと煮」を取り上げ、
かなりの逸品のように書かれてありました。
私は、発売後何日か経ってから仲間と飛び込んでみました。
出来れば予約を、とありましたが運良く予約ナシでもオッケー。
店内のテーブルには
取り上げた週刊誌がさりげなく置かれていたのは、
気持ち的にも理解します。
コースもあるようですが、
昔の本店と同じく肴、造り、煮物、揚げ物、焼き物に
各種炊き込みご飯の単品扱いの割烹スタイル。
造りでのレベルはこの値段(1500円から2500円)では
多くを望めないでしょうか。
肝心の鯛のかぶと煮ですが、
これもどこでも食する事ができるレベルのものと判断。
大きさの割に3500円なので、これまた多くを望めないのですが、
無理に煽って取り上げるほどのものではないと感じました。
わざわざ出かけて行くのではなく、
近所にあったならばたまに利用できる店。
ただ本店譲りの土鍋仕立ての炊き込みご飯は、
最後のシメとしてはその価格を含めて充分と考えます。
鯛のかぶと煮ではなく、
炊き込みご飯を取り上げればよかったのではないかと、
帰り際に思いました。