第289回 友里征耶の提案 その4ぜひ店名を開示して
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- 2004年4月29日(木)
最近はネタ探しで購入したグルメ雑誌が
家中に溢れかえってしまっています。
ネタとしていつか使えるかもしれないと思い、
読んだらすぐ捨てる訳にはいかず溜まる一方なのですが、
そんな中で、「おとなの週末」5月号 No.19 で
面白い特集を見つけました。
「この店はひどすぎる 覆面スタッフのマル秘メモ 一挙公開」
というものです。
この雑誌では
掲載する店を決める前(おそらく取材要請するまえ)に
スタッフが覆面取材をするそうです。
店や料理人の言うことを
垂れ流ししているとしか思えない雑誌が多い中、
私はこの雑誌を見直しました。
山本益博氏、門上武司氏、森脇慶子氏、マッキー牧本氏など
著名な方の店紹介は別にして、
その他の店紹介はすべてあらかじめ
覆面取材でチェックしているということのようです。
そのなかで、各種雑誌などで絶賛されていた店を覆面で訪れ、
落胆して帰った店の記述が結構面白いのです。
麻布十番の鶏鍋屋。
板張りの上に低いテーブル。
正座か立膝でないと座れないらしく、居心地がかなり悪い。
接客も最悪とか。
両国の有名な蕎麦屋は外で待たされて20分。
声がかからず問い合わせたら「まだ居たのか」との顔をされ、
一見客は相手にしない冷たい接客とのこと。
私はコラムなどでネタ不足の時取り上げた、
無名な店や高評価でない小さな店の場合は、
敢えて店名を書かなかった事があります。
無名ですから、読者のみなさんに
わざわざお教えすることもないとの判断でしたが、
折角この「おとなの週末」で面白い裏話を特集しているのですから、
せめて有名、高評価店で「ひどすぎる」と感じた店は
開示していただきたかったと考えます。
なぜに開示しなかったのか。
やはりこの手の雑誌、本はよい所を書き、悪いところは書かない、
もしくは悪い店は取り上げない、としなければ
販売部数は伸びないということでしょうか。