第287回 ワイン向きではないけど、「サリュー」(1)
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- 2004年4月27日(火)
都心では最後のチベットとも言われている
明治通り沿いの広尾の一角に、このフレンチはあります。
外観からは何の店かわかりにくいですが、
店内は若い女性受けする明るい内装。
2掛けで10卓ほどのスペースに、
フロアスタッフが2名、厨房は3名くらいでしょうか、
小さなキャパの割には充分な陣容と考えます。
入り口ドアを開けるとすぐテーブルが展開されているなど、
贅沢な造りではありません。
食器やカトラリー、グラスもブランド物ではないようですが、
この店のウリは、5千円均一のプリフィクスメニュ―と充分な量と
ビストロ的なわかりやすい味の料理にあると言われています。
オープンも同じ頃らしい
「オー グード ジュール」に共通するコンセプト。
明るい清潔な店内で、
安くそれなりの味と量の料理を提供するというもの。
予約が困難な今が旬と思われます。
ただこの店の狙いが、
今押し寄せている客層をメインのターゲットにしているとしたら、
一般客の食後感は賛否分かれることでしょう。
ネットにも良く書かれているのですが、
客の大半が若い女性なのです。
今回の訪問時も、男性客は我々グループの2人のみ。
他のグループは全員女性でした。
しかも、そのほとんどが
オレンジジュースかせいぜいカンパリのようなもので
料理を食べているのです。
シェフは自ずと、
彼女らの嗜好に合う味付けにせざるを得なくなり、
結果、ワイン飲みには物足りない料理になっているようです。
前菜が8品、メインが7品、デセールも4品以上ありましたか、
追加料金なしの5千円コース。
前菜を1品追加すると2千円、
メインを追加すると2500円かかるようですが、
このボリュームでは追加は必要ありません。