第243回 ワインの諸々 その13食後酒の位置づけ

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  • 2004年3月14日(日)
最近のフレンチ、イタリアンでは
食後酒をかなり用意している店が増えてきたようです。
食後酒はどんな時に頼むのでしょうか。
本来はデセールと同じく、
最後の〆に、満腹感にするために飲むものなのかもしれませんが、
ちょっと飲み足りない、アルコールが足りない、という理由で
私はよく頼んでしまいます。

ソーテルヌやポルト、シェリー酒といった甘口以外にも、
フィーヌ、マール、カルヴァドス、グラッパ、アルマニャック
といった蒸留酒系も最近は各種揃えられています。

これらの共通点は日持ちが良いということでしょうか。
普通のスティルワインは
抜栓すると直ぐ飲まなければなりませんが、
食後酒はソーテルヌやポルトといった甘口でさえも
抜栓から数ヶ月は持たせる事ができます。
フロマージュと同じく、
まだまだ食後酒まで頼む客は少ないようですから、
日持ちできなければ店で提供する事は難しいでしょう。
グランメゾン系では、ハーフを主体に
食後酒をワインリストに入れているところもありますが、
これらのワインをボトルで頼む客は稀です。

白、赤といったグラスワインは高くても2千円止まりでしょうが、
食後酒はだいたい2~3千円の価格帯です。
高い店では4千円のものもあります。
仕入値がわかっている人は頼みにくい高めの値付けなのですが、
回転しにくいお酒なので致し方ないかもしれません。

最近流行のライトドランカー向けの店、
ほとんどの客が女性でワインをボトルで頼まない、
オレンジジュースで食べる、といった店、
例えば「サリュー」などでは
ほとんど必要のないお酒でもありますね。