第153回 この店も過大評価だ、「ロンフウフォン」その1
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- 2003年12月2日(火)
頻繁にマスコミに登場する「ロンフウフォン」。
立地や店構えなどの意外性が強烈にアシストしているのか、
評価本、ネットではかなり好評な創作中華料理店です。
最寄りは広尾駅か白金高輪駅、
しかし徒歩ではかなり厳しい距離にあります。
とにかく予約がとれないのです。
数ヶ月先まで一杯とのこと。
どの雑誌でもネットでも絶賛していますから、
一度は行きたい思う読者の方は多いでしょう。
でも数ヶ月待たなければならないという飢餓感が
実はこの店の印象に大きく影響を及ぼしていると
私は考えるのです。
この店を有名にしたキーワードの一つが「電気屋さんの2階」。
初めての客は日立系列の電気屋さんを目指さなければ
たどりつかないほど見つけにくい。
この街場の電気屋と創作中華とのミスマッチという意外性が、
人気シェフのお勧め特集などマスコミへの露出もアシストになり、
料理を実力以上に評価させる要因になっています。
店内は4人掛けとしてテーブルが4卓。
わずか16名ほどのキャパで、
ホールに一人、厨房にも1人の陣容となっています。
この少人数制もなにやら秘密めいたものを感じさせます。
意図的なものではないかもしれませんが、
結果はすべて集客に繋がる戦略に思えてくるのです。
内装は安普請、テーブルはガタガタ、
天井に不釣合いなシャンデリアがあるのも
なにやら怪しい雰囲気で、
客の料理に対する判断力を鈍らせるようです。
巷で絶賛されているものに、料理そのもののほか、
このホールスタッフのサービスがあります。
素晴らしい接客態度というのですが、私には普通に感じました。
誰かが先に言い出すと、スリ込み効果も手伝って
訪問客に先入観を与えてしまうようです。
この店は収容人員の割にスペースがあると思うのですが、
手荷物を預からないのです。
客はソファへ置くか、それも窮屈なら足元へ置かざるを得ません。
小さな籠を用意するだけで解決することですが。
そして、オーナーと言われているこのスタッフは、
厨房前の床のマットを素手で触って位置を直しておりました。
その後手を洗った様子がなかったのですが、
衛生面でちょっと食欲が引けた瞬間です。
客が入る前、開店前にするべきことでしょう。
一般客も冷静な観察が必要と考えます。