第137回 ダイニング系の繁殖について その5新しい店を訪問してわかったダイニング系の問題点

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  • 2003年10月10日(金)
私はダイニング系の店に疑問を持っていますから、
率先して食べに行くことはありません。
ただし、どうしても、仕方なく、といった
消極的な形で入店することがあります。
その地で外食をしなければならなくなったが、
他の店にもまともな店がない場合、
または他の店は満席だがダイニングは空いている、
とかの場合です。

今回訪れていたのは恵比寿のグラススクエア。
ここは、今年全面改装して新しいコンセプトの元、
オープンしたショップとレストランの集合体です。
ミネラルウォーターのバー、アジア料理などの店のほか、
ダイニング系のイタリアン、和風、中華などが
ひしめき合っております。
どれも外観は見栄え良くなっております。
でも、あまり客の出入りを見かけないのです。
そういえば、このガーデンプレースがオープンした頃は、
客が押し寄せて大混雑でした。
車は渋滞し、当然パーキングは満車。
近辺に臨時の駐車場ができていましたし、近辺の店は盛況でした。
今は週末の夕方、
三越の地下への買い物客でパーキングが混雑するくらいで、
かなり静かになっております。
再開発地域の宿命でしょうか、
未来永劫活気が続くわけではないようです。
六本木ヒルズはどうなるのでしょうか。

ところで、このグラススクエア。
やはり旬の地域ではないので、
どんなに店を凝ってやり直しても、効果は薄かったようです。
ほとんどの店が、和・伊など洋を問わず「ダイニング系」。
しかも空いているのです。
平日とはいえ、
その中で「板前ごはん 音音」というところに入りました。
かなりの大箱なのですが、数組しか入っておりません。
奥の半個室のようなところへ入れられましたが、
あらためてこの手の店の特徴というか傾向を再確認したのです。

1.基本は居酒屋料理並みのレベルのものを、オシャレな内装で
  一皿1千円前後で揃えている。
  内装で誤魔化されて、
  単品価格が安いような錯覚を持ちますが、
  所詮レシピを基にした大量生産の創作居酒屋料理です。
  お酒は結構銘柄を揃えて単価を高くしており、
  結果、客単価が5千円はいく。
2.スタッフ数は多いが、テーブルウォッチングなし。 
  見ていないだけでなく、呼んでも気づきません。
  皆、イヤホンをしているからでしょうか。
  無線がなぜ必要なのかわかりません。
3.メニュはなんでもござれ。
  各種前菜、刺身、豆腐料理、煮物、焼き魚から、
  炭火焼に蕎麦、鮨、釜炊きご飯まであります。
  しかし、サラダは葉ものなどではなく、
  大根、水菜、トマトだけ。
  料理人というより、「バイトスタッフ」というべき人たちが
  造った料理といえるでしょう。

これでは、通い続けたくはなくなりますね。