第113回 初訪問、ル ジャルダン デ サヴール
- Tweet
- 2003年9月8日(月)
1.南青山から昨年銀座へ移転したカウンターフレンチ
2.料理人はシェフ一人
3.料理の鉄人にも出演した、その方面ではシェフは有名人
4.ジビエ料理が得意らしい
<感想・その他>
立地
銀座は銀座でも、昭和通りの外側です。
東武ホテルの反対側の道を入った左側にあります。
最寄り駅は、「東銀座」でしょうか。
「銀座」駅からは10分以上かかる、わかりにくい場所です。
外観・内装
ライトな感じのドアを開けると、
1階はカウンターバーとなっています。
ウェーティングも兼ねているようですが、
あまり利用価値があるとは思えません。
スタッフ1名で、チーズとお酒だけの客も
受け付けているそうです。
急な階段を降りて行くと、8席のカウンターの奥に、
シェフ一人としてはかなり贅沢なスペースの厨房があります。
この店では、客よりもシェフのスペースが
一番優遇されているのでしょうか。
そして、主にワインサービスをするスタッフが1名。
計3名の店ですが、
同じ銀座のカウンターフレンチ「トゥ ソル」の
スナック然として店構えより小奇麗で女性受けするでしょう。
サービス
シェフ以外のスタッフは1名余分です。
皿出しはほとんどシェフがしますので、
ワインサービスは1名で充分です。
階上のバーは客がいそうもなく、
賃料と人件費を無駄にしていると感じます。
この手のカウンターフレンチで、
サービス料を10%取るのですから、ちょっと問題です。
無理してウェーティングを
造らなければならないテナントに入らず、スタッフを減らせば、
サービス料を客に転嫁する必要はないのと考えます。
料理
メインの肉料理の違いにより、
12000円と14000円のコースになります。
前菜2品、魚までは同じです。
この手の営業形態としては、非常に高い設定ではないでしょうか。
案の定、店は満席になっておりません。
蕎麦の実のリゾットは自信作なのか、とても満足。
その他フォアグラを使ったパテや魚料理も良かったですが、
肉は鴨、頬肉の煮込みともに凡庸に感じました。
特に食材の質に良さを感じません。
質は「トゥ ソル」の方が上と判断。
2種しかない肝心の肉料理での満足感を得られないで、
本当に「ジビエ」料理が得意といえるのか、
その時期に再訪しなければわかりませんが
ちょっと期待薄の印象を受けました。
ワイン
ノンヴィンのシャンパーニュがボトル8500円と高め。
ドンペリが2万円ですから仕入れの3倍以上でしょう。
しかし、スティルワインは、白、赤ともに結構安い。
小売の1.5~2倍以内の設定です。
カリスマドメーヌの白ワインも小売の1.5倍していません。
絶対額は高いですけど。
ブルゴーニュよりもボルドーにより割安感があるようです。
会計は締めて、一人3万円。
ワインを一人当たり1本頼み、
そこそこの赤ワインを頼んでしまったからかもしれませんが、
あまりワインを飲まない人でも2万円はいきますから、
高いカウンターフレンチといえます。
シェフが元気の良い人で、しゃべり好きなところは
好き嫌いがわかれる所です。
<結論>
1.ワインを飲むと、カウンターなのに2万円半ばになる。
かなり高いフレンチ。
2.確認する必要はあるが、予想と違い、
肉料理より前菜、魚料理のほうが良かった。鴨はイマイチ。
3.シェフの個性にハマらない限り、CPは悪く感じるだろう。
一般客のリピートは難しいが、ジビエ好きは、
一度チャレンジしてみる必要があるかもしれない。
4.この陣容で、サービス料10%はいかがなものか。