第962回 今度はオカザワvsフェア・ドマだ!

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  • 2006年4月24日(月)
ワンパターンだ、目新しくない、毒が抜けた、
自分も勘違いしたんじゃないか、
などと巷間言われているかもしれない友里のコラム。
私に言わせると、グルメ関係のブログやHPは「店ヨイショ」か、
「シェフや生産者との親しさ自慢、人脈自慢」、
「自分の舌が最高と錯覚している妄想自慢」
とすべてワンパターンで同じだと思うのですが、
そんな賞味期限の切れ掛かった友里のコラムで最近ウケたのが
J.C.オカザワ氏関連ネタでした。
敵対する?コラムに無償で登場していただいた
氏の勇気に感謝していますが、残り40回も切った今、
もう一度ご登場願えないだろうかと考えまして、
「オカザワネタ」を探しておりました。
運よく見つけたのが、
日本橋はジェノヴァ料理の店「フェア・ドマ」の松橋シェフが、
自店のブログに展開していた「オカザワ批判」であります。
スペースの関係でここでは全文紹介できませんので、
「フェア・ドマ」をググッてから、
ブログの2005年7月24日を見てみてください。

前後の経緯が省略されているのですが、
どうやら「下町を食べる」で
オカザワ氏が同店を取り上げたことに対し、
「無断で掲載するのはけしからん」
とクレームをつけたことに端を発して、
編集者も巻き込んでの電話での罵倒しあい、
そしてオカザワ氏の出入り禁止といったところでしょうか。

無断で取り上げられても松橋シェフは、
ホイチョイはオッケーでオカザワがNGの理由を
次のように述べております。
「私自身馬場さんのサイトを愛読しており、
その視点、切り口に少なからず感銘を受け、
共感を覚えているということが唯一にして最大の理由です。」
オカザワ氏の本は愛読しておらず、
彼の切り口に感銘も共感も覚えないから
駄目だということでしょうか。
友里もいちいち断りいれることなく店を取り上げていますから、
本やコラムで取り上げたら怒鳴り込まれるのでしょうか。
早々友里のスタンスに
共感を覚える料理人がいらっしゃるとは思えません。
先週月曜にコラムで書いた
「しみづ」主人くらいではないでしょうか。

しかし、私は松橋シェフの論点は自己都合過ぎるのではないかと。
共感を覚える人というのは、
ある意味同じような価値観をもつ人でもあります。
もしくは尊敬できる人。
料理人や飲食店経営者にとっては、
マスヒロさん、犬養さん、大谷さんのように、
シェフの人格まで持ち上げるヨイショ、
宣伝ライターも共感をもたれやすいでしょう。
でも、それはあまりに勝手な主張ではないでしょうか。
評価は、自分と波長のあわない陣営からも
公平に受けるべきだと考えます。
世には色々な見方、斬り方があるからです。
私は以前から主張しています。
心地よいヨイショ、人格絶賛を制限なく受けるなら、
逆の批判も甘んじてうけ入れるべきではないか。
自分に都合によい物だけを認め、
それ以外を否定、非難するのはあまりに自分勝手だと。

「いままで私たちレストラン従事者はWEBのサイトや
いわゆるグルメ本で(もちろん全ての批評がそうではありませんし、

襟を正さなければいけないことのほうが
もしかしたら多いのかもしれませんが)
一方的にサンドバックになっていたのではないでしょうか。」
これは思い違いではないでしょうか。
ほとんどのサイトやグルメ本は、レストラン従事者を一方的に
「持ち上げ、ヨイショ」しているだけで、
サンドバックになるはずがありません。
素人ブログでも、店で良い顔したいから、
「ヨイショ」に徹したコメントしかしない人がほとんどです。
視点の違う人、考え方の違う人にも評価させる、
そして是々非々でその意見を受け止める。
松橋シェフはブログから判断して、結構論客な面を垣間見る方。
このくらいの度量をお持ちいただきたいと私は思います。

昔、何かグルメ雑誌のイタリアン特集でこの「フェア・ドマ」と
松橋シェフが取り上げられていました。
出版社からの打診で「掲載了解」を出したのでしょうが、
一般読者の立場をお考えいただきたい。
「フェア・ドマ」の掲載の許可は
読者、雑誌購入者に一々とっていませんよ。
面白そうな特集記事があったので雑誌を買ったら
「フェア・ドマ」が良さそうな店として宣伝してあった。
これに釣られて訪問し、常連になった客もいらっしゃるでしょう。
「フェア・ドマ」は訪問したことがないので
友里はどうこういえませんが、読者に「無断」で雑誌に取り上げ
ヨイショされた店を訪問して、失望、
無駄な出費と時間を費やしたという一般客も
多くいらっしゃるのです。
読者や一般客は、出版社に対し
「たいしたことない店でも煽り、ヨイショ記事を書いていい」
と許可しているわけではないのです。
出版社は、読者に「無断」で
「たいしたことない料理店やシェフ」を「凄い料理」と
「素晴らしい人格のシェフ」と偏向して掲載している場合が
ほとんどなのです。

自分に都合がよさそうだと思える人には「無断」を許し、
そうでない人、知らない人には「無断」を許さない。
これでは「私はダブルスタンダードです」
と言っているようなものだと考えます。
また、
不見識や内容の未熟な人に書いてもらいたくないというならば、
「フェア・ドマ」は永遠にマスコミに登場できなくなります。

この友里やオカザワ氏だけではなく、
マスヒロさん、犬養さん、大谷さんはじめ「さとなお」さん、
来栖王様なども、たいした見識もなく、
一般客よりすごい感覚の舌も持っているはずもなく、
どちらかというと未熟な人だからです。
そうでなければ、これほど「たいしたことない店」を、
ああも「絶賛」し続けるはずがありません。
「燕楽」など、能書きや先入観なしに、
厨房の不潔さを自分の目で確認してもらいたい。
TVで推奨する店で果たしてあるのかどうか。
グルメ雑誌の編集者なんて、
もっとその上いっている未熟な方も多いという事実を、
松橋シェフは彼らとのやり取りでご存知のはずです。
雑誌編集者や掃いて捨てるほどいるライターたちの未熟さは、
多くのシェフ、板長、料理人が認めている事実、
いまや常識であります。

コラム終了まで残りあと一ヶ月。
オカザワ氏だけではなくここは一つ、
論客・松橋シェフのご登場も期待したいというと、
ネタ稼ぎだと友里は批判されるでしょうか。
どんなオカザワ批判、友里批判もカットなく掲載する予定
(最終的には事務局判断ですけど)ですので、ご安心ください。
このコラムに掲載できなくても、
自分のブログには全文無修正で掲載することをお約束します。
オカザワさん、無償であつかましいですが、
いくらかでも宣伝になるかもしれませんので
再度の登場、よろしくお願いします。
そしてたまには、オカザワさんのフィールドで
友里の宣伝をお願いします。