第864回 4人が選んだ新店トップ10(カーサ ブルータス)

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  • 2006年1月16日(月)
2週間のお休みを頂きましてゆっくりさせていただきました。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

よく読者の方から「尽きそうで尽きないネタ持続に感心」
と微妙なお褒めを頂戴する事があります。
友里にネガティヴなキャンペーンを張られている方々は、
早く「楽になってしまえ」と
その存在がなくなることを望んでいるようですが、
反骨心の塊である私は、そういう声や、
隠し撮り、盗み聞きを広めるような露骨な対応に、
意地でも続けていくぞと余計に力が入ってしまいます。
「神田笹鮨」の主人のように、
私の指摘がおかしいなら自身のHPなどで公開質問、
もしくは質問状などを「堂々」と送っていただければ、
公に回答するのですけど。
常連客を装った、「匿名」でも構いません。
気色ばんで影で「不穏当」な発言をする料理人もいるようですが、
仲間内だけでブツブツ言っていてはストレスが溜まるだけです。
ここは思い切って、
裏で言いふらす前に公に向かってきてはどうでしょうか。

さて、読者の方から「カーサ ブルータス」を読んでみろ、
との情報に、知らなかったこの雑誌を先日購入しました。
タイトルから家関係の本だと思ったのですが、
この雑誌もネタ不足なのでしょうか。
マガジンハウスお抱えの犬養裕美子さんをはじめ、
梅谷昇氏、来栖けい氏、湯山玲子さんの4人による
昨年オープンした「飲食店」にたいする対談とお勧め店が
12ページにわたって載っておりました。
各人それぞれ親しい関係の店があるのでしょう。
話題に出す店の中には、
個人的に親しい関係にある店、
一方的な思い入れを感じてしまう店など
疑問の点がかなりありましたが、
知らない店、行った事がない店を知る手段、
そして彼らの読者・一般客とかけ離れた、
「偏った」考えを知る上では為になる雑誌でありました。

各人のベスト10を見てみると感心するところもあり、
また、おかしいところもあります。簡単に挙げてみます。

犬養さん
「直城」や「ウメモト」を褒めるのは
彼女の味センスを語る上で重要です。
特に「ウメモト」に関しては、
食材の産地や質といった「能書き」に弱いことがわかりましたが、
「霞町すゑとも」まで行っているとはかなり網が細かい。
でも、ジャーナリストなら、同じ1万円コースで、
彼女のお気に入りの「あさみ」や「うち山」と、
どう完成度が違うかを書いて欲しかった。
私には後者2店よりかなり満足度は高かったですし、
主人が修行した近所の「分とく山」の1万5千円コースも
当然ですがより凌駕する食後感。
その辺もぜひ検証してもらいたかったです。
大箱でマスコミ露出の店よりも、
小規模できっちり造っている店のほうが、
CPは当然いいということがあらためてわかると思います。

梅谷さん
しかし10店のうち4店が中華とは。
しがらみがあるのでしょうが、ちょっとやりすぎです。

来栖氏
こちらはスイーツを3店も。
また「大田原牛超」のステーキが
ほんとにおいしいと思っているのか。
オス牛の可能性が大で、
やはりお勧めの「ドン ナチュール」とは
まったく違うんですけどね。炭火焼でもないし。
個人的な嗜好がかなり反映された選択となっているようです。

湯原玲子氏
お若くはないとお見受けしますが、
大田原牛の脂を食べて大丈夫なんでしょうか。
「モリモト ゼクス」を勧める人をはじめて見ました。

最後に。
4人が総合的に選んだ3店に
「ウメモト」と「カーサ ヴィニタリア」が
入っているのに注目です。
4人とも「業界人」系の嗜好がおありと読みました。

明日は友里が選んだ「昨年のこの10店」です。