第784回 友里征耶の問題点 7気に入らない店をわざわざ糾弾する必要はない
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- 2005年10月14日(金)
訪問してみて、万が一おいしくない、食後感が悪い、
CPが悪い、サービスが悪いと感じたら、
その店には二度と行かなければいいだけで、
目くじらたてて糾弾するものではないとのご意見です。
大の大人がギャーギャーわめくなと。
確かにおっしゃるとおり。
わざわざ喧嘩をうるようなことを避け、
そのような店には二度と近づかない、
せいぜい身内や友人にその情報を教えるだけというスタイルが
賢明な方のとるべき姿だと思います。
では友里は何故に本まで出版してそのような店を糾弾したのか。
毎日コラムで飲食店業界、グルメ業界、
グルメマスコミ業界の問題点を無理に指摘し続けるのか。
日刊ゲンダイで同じように書き続けるのか。
昔から自腹と称して店評価をしている人はいましたが、
その論調は私にとってはぬる過ぎに感じ、
しかも判断基準がブレていて、着眼点も当たり前すぎて面白くない。
長く続けてくると、生き残りを考えるのか
体制に迎合する姿勢が目立ってしまって見苦しい。
なぜ本当に思ったことをずばり言わないのか、
遠慮するくらいなら最初から書くな、
との考えが私の頭の中でグツグツ煮たっておりまして、
出版依頼をトリガーに、私の大きな「自己顕示欲」を触媒にして、
マグマが爆発してしまったと考えます。
もともと品性をどうこう言える者ではなかった、
賢明、安定とは対極に位置する人生を送ってきたことも
背中押しにはなりました。
嫌な店には二度と行かないのは確かに賢明でありますが、
このような形でまがりなりにも出てしまった私としましては、
引っ込みがつかなくなっているのも事実です。
いい店だけを書いていたら、
自称フード・レストランジャーナリスト、自称料理評論家たちとの
違いがでません。
実際、よい店に出会う確率はかなり低いですから、
すぐさまネタ不足に陥るでしょう。
彼らのように「良い店」でない店を、
無理に「良い店」に「捏造」しなければ続けていけませんが
私のポリシーに反します。
また、店に対して当たり障りのない文章で緩く書いたら、
「さとなお」さんとの違いが出ません。
友里のようなマイナーにはマイナーなりに、
少しでも目立つ戦略をとらなければならないのです。
私は、良い店でも悪い店でも
ある条件を満たしていなければほとんど取り上げません。
マスコミには取り上げられないが、
派手な宣伝を打っている店は取り上げることがありますが。
マスヒロさん、犬養さん他有名無名はありますが、
ライターに雑誌や週刊誌で取り上げられた店に
主に限るということです。
店名、住所、電話番号を集客戦略でわざと掲載していなくても、
マスコミに登場したがる「自己顕示欲」の強い店なら当然入ります。
要は、良いところだけを一方的に伝える
(宣伝として)手段を選んだからには、
ネガティヴになるかもしれない評論をも受け入れる、
もしくはその開示を甘んじて受ける義務がある、
それが公平であるというものだと考えるからです。
店側が絶対マスコミやネットへの露出を嫌がっている
紹介制の面白い、お勧めしたい店もいくつかあるのですが、
このポリシーのため書けない事があります。
こんな店知っている、といった店自慢、
そしてこんな有名人と仲がいい、といった
人脈自慢などを批判している身ですので、ご了解ください。
よって今後も友里は、嫌な店、気にいらない店にも
確認の意味で何回も突入し続けるのです。