第721回 ワインの諸々 67ワイン通の自慢話 2 ストックワイン

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 2005年7月31日(日)
本当のワイン通、ワインコレクターは
自分の所蔵ワインを自慢したいという欲と戦いながら、
ワイン仲間とワイン談義をしているのではないでしょうか。
中途半端な所蔵ですと、
やれあのレアワインを持っている、
ロマネ・コンティを何本持っている、総数何本持っている、
といった可愛い自慢話を聞く事があります。
しかし、かなりワインを貯めこんでいるだろうと思われる
ワインコレクターの方からは
あまりそのような「数自慢」を聞きません。
恐らく総数は何千本だ1万本だ、ロマコンも100本だ、
なんてことになる人もいるようですが、
あまりに浮世離れしてしまうと心配するからか、
それならタダで飲ませてくれと迫られるからか、
その真意はわかりませんが、
聞いても所蔵ワインの全容を開示しない人がいるのは事実です。

反面、私もそうですが
タッパの自称ワイン好きの集まりやワイン会などでは、
アルコールが入り饒舌になってくるとでてくるのが、
「飲んだワイン自慢」と
この「こんなワイン持ってる自慢」であります。
ただし、自慢する項目は人によって違います。
総本数を競いあう人、
古酒のなかでも持っている一番古い年代を競う人、
カリスマ造り手のワイン本数を自慢する人などなど。
わかり易いタイプは、
ロマコンはじめDRCのワイン本数を自慢する人でしょう。
資金力は豊富なれど、ワイン歴の浅い人が
このタイプに多いと私は思います。
使い古された例えですが、
ワインに投資しなければマンションがいくつ買えた、
と嘆く姿もよく見ますが、本数自慢の裏返しかもしれません。

また、ワイン自慢に飽き足らなくなると、
次はセラー自慢に突入するのがお約束です。
ワインセラー
(といってもワイン冷蔵庫のこと)を何台持っている、
空調を改造して自宅の一室をセラー化してしまった、
トランクルームのワインセラーを一部屋借りている、
などはまだ可愛いものですが、
自宅の地下に巨大セラーを備えている、といった話を聞くと
羨望からか、酔いが一気にさめてしまいます。
でもそんなに保有してどうするんでしょうか。
死ぬまでに飲みきれるのか、
遺産の一部として遺族がオークションにかけてしまうのではないか、
といった疑問は私のネタミかもしれませんが、
同じワイン好きとしては気になるところです。