第718回 「大人の週末」はそこらの雑誌と違うかも
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- 2005年7月28日(木)
「大人の週末」をネタとして何回も取り上げてきました。
マスヒロさんの「食べ歩きマル秘手帳」が主なターゲットでしたが、
その他マッキー牧元さんのコラム、
「なんでも探検隊が行く」シリーズも
面白いネタを提供してくれました。
J.C.オカザワさんも連載をはじめられたようですが、
寒いジョークを飛ばす割に、結構生真面目な性格なんでしょうね、
面白く突っ込むところがありません。
ヨイショでもなく、
かといって問題提起型でもない中途半端な感じで、
遡上に挙げにくいものと考えます。
さて、第708回、709回で「お勧め」だけでなく
「お勧めしない」店を含めて10店挙げる執筆姿勢では、
出版社からは今後一切の依頼が来ないだろうと
知り合いのライターから言われた事は書きました。
これらの雑誌やムックは、あくまで店紹介、
トレンド紹介系でありまして、
ネガティヴな記事はご法度のはずです。
ヤラセ、マッチポンプは良くて、
問題提起や批判は駄目というジャーナリズムとは無縁の、
飲食店業界と協調姿勢をとるのが出版社のお約束のはずです。
確かに、東京情緒食堂、その姉妹ムックの東京カレンダー、
老舗ではHanako、ブルータスなど
すべてそうかと思っていたのですが、
この「大人の週末」は
ちょっと違った編集方針なのだと今頃気がつきました。
マスヒロさんやマッキーさんのヨイショコラムではありません。
あまり経験や知識が豊富ではないと直ぐに読み取れますが、
この「なんでも探検隊がいく」のライターと編集担当は、
かなりネガティヴな記事を載せていることに気がついたのです。
プリンスホテルグループの特集でも、
今更レベルの高いホテルだとは誰も思っていないはずですが、
敢えて取り上げていました。
勿論結構厳しく評価していましたね。
黙っていても埋没するのは必至のホテルの飲食店に
鞭打つ感じでありましたが、他の雑誌ではまずやれないでしょう。
その他、同業他店同士を勝手に採点、ランク付けするなど
そこには、講談社グループの編集姿勢(反体制志向)が
若干反映されているのかなと思いました。
週刊文春の「切捨て御免!覆面食味探検隊」。
これも以前はかなり切れ味が鋭かった。
「ナリサワ」をばっさり斬った頃までは溜飲を下げたのですが、
どうも最近は刀が鈍らになってきたように感じます。
特に居酒屋と割烹だけが得意のような初老の作家?の方を
新規に採用したのは失敗ではないでしょうか。
凡庸な採点評価と切り口はまったく期待はずれ。
この高得点を連発する老作家に感染したのか、
他のメンバーも評価が甘くなり、
コメントに面白みもなくなりました。
なんだかんだ突っ込んでいる友里ですが、
ネタ元でもあり、突っ込み特集も楽しめる
「大人の週末」の発売日である15日を
一番楽しみにしていると言えるでしょう。