第670回 「さとなお」さんへのお返事
- Tweet
- 2005年6月10日(金)
私の稚拙な文章のせいで真意が伝わらなかったのでしょう、
彼と伊藤さんという方との交換日記から、
「しょーもない雑談」としながらも、
私のコラムに対してご不満を示されていました。
確かに10年前くらいだったでしょうか、
「ジバラン」というグループを立ち上げて、
自腹覆面で取材し店評価するというコンセプトは新鮮で、
ホイチョイプロダクションや田中康夫氏とは違ったスタンスで
外食通からは支持を得ていたと思います。
私もHPや本を読んで参考にしました。
勿論、既存のガイド本やライターの店紹介記事に対しての疑問、
義憤がその根底にあるもので、そのスタンスは私と同じというか、
私よりずっと以前から公にされていた先輩格であります。
「レストランジャーナリストは完全に店側のスタンスで
レストラン批評をしていない」と記した彼の日記に対し、
649回のコラムで「意外」とか「注目です」との私の記述が、
「ジバラン」のスタンスを知らず、もしくは無視して
あたかも友里の追随のように発言したと受け取られて
不満に感じられたと推測します。
ここが私の拙文のいけないところだとおもうのですが、
詳細説明が足りなかったようです。
確かにガイド本、グルメライターなどは違ったスタンスで
奮闘されていたことは知っていますが、
彼ら(料理評論家やフード・レストランジャーナリストたち)
に対し、個人的というか具体名を挙げながら
ダイレクトに批判はしていなかったと記憶しています。
どちらかというと、直の批判と争いは避けておられたはず。
しかし、今回、「レストランジャーナリスト」として
矛先を限定されたので私は「意外」、「注目」と書きました。
現在、日本でレストランジャーナリストというのは
犬養裕美子さんしかいません。
こんな肩書きを考えたのは彼女だけであり、
他の人は名乗っていないのです。
そこで、いよいよ「さとなお」さんも、
犬養さんとはっきりターゲットを絞って
具体名を挙げて問題提起してきたな、
次は本丸であるマスヒロさんか、
と彼らに唯一具体名を挙げて噛み付いている友里として嬉しく思い、
私は書いただけのことなのです。
日本人はディベートが得意でないというか、
避ける傾向が強い人種であると考えます。
正面から人を批判するのは「悪口」みたいで避ける、
争いはしたくない、今話題の談合ではないですが
「なあなあ」でいきたい、といった風潮があるのでしょうが、
それをいいことに増長してきたのが自称料理評論家であり、
フード・レストランジャーナリストたちであります。
直接公然と彼らを「名指し」で批判し続けているのは
私だけだったと思っていましたので、
あのような形でコラムに表現したのです。
本来ならば、店紹介、店評論の業界を捻じ曲げてしまった重鎮、
山本益博氏に対しても、「さとなおさん」や「伊藤さん」など
ブログやHPで有名な方、影響力のある方が、
どういうお考えを持っているのか、
そろそろ発言されてもいい時期にきているのではないかと
私は希望します。
私よりも山本益博氏の表裏の行状について詳しいはずだからです。
それとも、今後も正面衝突は避け続けるのでしょうか。
最後にジバラン。そのスタンスは素晴らしかったですが、
いつの間にか活動がストップしたのは残念です。
評価する人達の数が多く、
各人のレベルというか評価基準がバラバラで統一性がなかったので、
店評価もまっ二つ、同じ店でも極端に良かったり悪かったり。
結果は平均点をとるといった
合議制の問題点が末期にはかなり目立っていました。
店評価を点数制でわかりやすく評価していますが、
評価するメンバー(評価基準が違う)が店毎に異なっていたり、
評価人数が違っていたら、あまり意味をなさなのではと考えます。
評価は独善でもなんでも、
基準がぶれないことで読者は判断できるものと考えます。
よって活動停止は、参加メンバーの考え方や方針が食い違いだし、
収拾がつかなくなって
継続できなくなったのではないかと推測します。