第651回 ワインの諸々 その57本場ではワインの消費が落ちているらしい
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- 2005年5月22日(日)
フランスのワイン消費が
かなり落ちてきているといった記事が載っていました。
10人中8人の成人が1週間に1本以上のワインを飲み、
そのうちの80%は赤ワインで
またその46%はボルドーを選ぶとのこと。
一見してワイン大国だと思えるのですが、
国内のワイン消費量は過去35年間で40%も低下し、
その傾向は未だ止まらないようです。
日本では無理に和食や鮨に合わせようといった動きで、
フレンチやイタリアンだけではなく、
ほとんどすべての飲食店にワインが普及してしまった現状から、
ワインの消費は伸びていると感じていたのですが、
本場ではそうとう深刻な状態のようです。
鮨屋や居酒屋でもワインは無理があると思っていたのですが、
今話題の「サダハル アオキ」では
何とスイーツにシャンパーニュを合わせる提案をしていたのには
驚きました。
勿論チャレンジ精神旺盛な友里は早速試したのですが、
まったく合わなかったですね。
フランスの最大ワイン産地であるラングドック地方、
ここは主にテーブルワイン(フランス人が主に消費するワイン
例外はありますが)で有名ですが、
生産者の経営がかなり厳しく、生産畑も減少の一途。
ボルドーでさえ、一部の有名・大手を除いて、中小の生産者たちは、
ネゴシアンや流通業者に頼っていられず、
自ら販売・営業に乗り出しているそうです。
畑に居る時間より、PCに向かっている時間、
営業で遠方へ出かけている時間の方が長い
といった現象も見られるとか。
どこの国も健康ブームなのでしょうか。
飲みすぎは体に悪いといった風潮が
浸透してきているのも要因でしょう。
日本でも、レストランでワインをほとんど飲んでいない客層が
結構目立つようになりました。
ヘルシー志向がより強まる中、
飲食店やマスコミがワインだ、焼酎だ、
とブームになるよう煽っているようですが、
パイはそんなに広がっていないのではないかと考えなおしました。
ウイスキー(ブレンド)のCMは最近すっかり見なくなりました。
焼酎に押されて日本酒も苦戦しているかと思いますが、
なかでも地酒ではない大手のメーカーはどうなのか、
やはりTVのCMではまったく最近見かけません。
ワインブームが終わり、焼酎ブームも終わってしまうと、
次に消費を伸ばす酒類があるのでしょうか。
代議士や役者などで最近は酒の上での不祥事が目立ちました。
少なくとも、今年に入って2名は
お酒を今後も飲まなくなってしまった計算です。
まだまだワインが浸透しているとはいえない日本でも、
需要が今後そう広がるとは思えません。
和食や鮨の場合を除いてワインを1日に1本は飲む友里は
結構ワイン業界に貢献しているなと感じた次第です。