第505回 久々に納得の店、すし泉 その2

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  • 2004年12月14日(火)
この店は、握りに切り替えてから
なかなか鮪を出して来ないのが一つの特徴でしょうか。
ある時は結構酔いがまわってしまったからか、
翌日になって鮪を食べた記憶がなかった事もありましたが、
出て来る鮪はお約束の近海もので質もまずまず。
主人、2番手とも若すぎる感はありますが、
握りの技術も悪くなく、
小ぶりのシャリをタネで覆い隠してごまかすことをしていません。
シャリも適度な強さでタネ負けしないおいしいもの。
米自身もうまい。

ツマミが8種ほど、握りが10数貫、お椀と果物がつき、
ビールと焼酎を飲んで一人1万5千円を超えますが、
酒量にもよるでしょうが、2万円は超えません。
この地、この価格にしてこのタネにこの食後感。
「なかむら」は鮨とは思えず、
「さわ田」、「かねさか」は高すぎ。
「しみづ」は雰囲気と貫禄出すぎの主人が苦手、
「真」と同価格ならネタ的にはこちらか、と
30代主人の鮨屋の中では総合的にCPが良いと考えます。

六本木の「兼定」に続いて、
友里が気に入る鮨屋の一つとなりました。
この先も取材ではなく個人的に再訪を繰り返したい店。
価格アップ、銀座移転など
主人の勘違いが出ないことを祈ります。

<結論>
このCPの良さなのに、客の入りがあまり芳しくない鮨屋。
「兼定」の予約がとり難くなっているだけに狙い目と考えます。
ツマミ、握りと30代若手主人の鮨屋のなかでは、
癖もなく誰でも楽しめる店、とにかく一度訪問をお薦めします。