第471回 食材は申し分ないが揚げ方が・・・ 平田牧場 2

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  • 2004年11月10日(水)
肝心の豚カツですが、
食材は良いと思うのですが、揚げ方の技量が問題と考えます。
「三元豚」、「桃園豚」と食べ比べをする意味で
「特厚ロース」を注文。
火を入れる食材は厚さとポーションがある程度なければ
うまく処理できないと言われていますから、
2500円と一番高いですがこれは外せません。
より幻といわれている「桃園豚」も
「三元豚」と同じ価格と不思議でしたが、
運ばれてきた豚カツを見てがっかり。
火の入りすぎか、中まで真っ白なのです。
見ただけでもジューシーさをまったく感じません。
以前訪れたランチ時の「特厚ロース」でも
同じような火の入り方でしたから、
たまたまとうよりも揚げ手の技量の限界なのでしょう。
都内の有名な高額豚カツ店と比べると、その差は歴然です。

脂の旨みを感じる「桃園豚」は
火が入りすぎで肉汁がなくてもそれなりのコクを感じました。
お年寄りにはちょっとしつこいかもしれません。
しかし、「三元豚」は、ヒレと間違うかのようなパサパサ感。
いくら食材が良くても、
そのポテンシャルを引き出せなければ意味がありません。
店側も技量に自信がないからか、
豚カツにニンニクや甘めのソース、
そしてすった胡麻を勧めてきます。
本来旨みのある豚ならば、塩だけで充分だと思うので、
これは調理法も含めて改善してもらいたいものです。

「桃園豚」は売り切れる可能性があるので、
入店時に予約することをお勧めします。
4人でガンガン一品を頼み、お酒を飲んで
〆にそれぞれ「特厚」を頼んでも一人5千円強。
揚げ方は不満ですが、この金額には納得です。

<結論>
普通の店よりはうまい豚カツを出す
ちょっと値の張る居酒屋と思って夜は行くべし。
豚カツの総合評価では(大げさ?)
都内により良い店がいくつも存在します。
料理人の技量を
食材だけではカバーできないことがわかる店でもありますが、
コスト的には不満はありません。