第412回 ワインの諸々 その29モルトはやはりストレート
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- 2004年9月12日(日)
先日ご意見をいただきました。
以前のコラムで、
私がモルトウイスキーを飲むスタイルはロックだ、
と書いたのですが、
それは本当の味わいを感じ取る飲み方ではない、
ストレートで飲むべし、
とのことでした。
蒸留酒は旨い酒であればあるほど、
ストレートで飲まなければそのポテンシャルがわからない、
冷やして飲むのはまずいモルトを誤魔化すためと、
飲みやすくして客の頼む杯数を増やし
売り上げを増やす意味があるそうです。
確かに、私は日本酒や紹興酒は主に常温でストレート。
勿論、安くてまずい赤ワインは冷やしますが、
若いシャンパーニュや若い白ワイン以外は
ワインでもあまり冷やして飲みません。
アルコール度の強い蒸留酒を得意としない私は、
ストレートでも飲んだ経験はありましたが、
無意識に飲み易いロックのスタイルを選んでいたようですが、
ご指摘は直ぐに理解できました。
造り手の気持ちを考えると、
得体の知らない人種が、
モルトをロックにする、水で大量に割って飲む、ということは、
イギリス人が日本酒に氷を入れて飲んでいるのを見て
違和感を覚えるのと同じことなのでしょう。
水か必要ならば、チェイサーというのでしょうか、
別のコップにミネラルウォーターを用意しておけばいいのです。
直ぐに自宅にあったモルトで試してみましたが、
確かに強くない私には唇をはじめきつく感じましたが、
香り、甘みと言うか旨みは
ロックでは感じることの出来ないものがありました。
家に在庫しているようなレベルのモルトでもこうですから、
通好みの希少、高級モルトなら
もっとこの飲み方で
その酒の特徴、良さを感じることと推測します。
今後は人の目もあるので、
機会は少ないですが外でモルトを飲む場合は、
ストレート一本で攻めることにします。