第330回 グランド セントラル オイスター バー&レストラン 2

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  • 2004年6月9日(水)
A3の大きさのメニューに料理名が一面に書かれています。
この店で注文する客がいるかと疑問の肉料理も、
牛と鶏が1種ずつ。
牡蠣をメインにしたシーフード料理として、
前菜が千円以下で10種以上、
生牡蠣がアメリカ産、日本産含めて1ケ2~500円の範囲で10種。
牡蠣4種が2ピースでてくる「プラッター」は2730円。
一人では飽きて食べきれないでしょう。
その他、主に2~3千円の範囲でコールドビュッフェ、
加熱料理など牡蠣、蛤、ロブスター、
そして築地からの色々な魚料理が30種以上用意されています。

ウリのクラムチャウダーは
ノーマルなニューイングランドと
トマトを入れたマンハッタンタイプ。(いずれも630円)
どちらも宅配バーガーが提供するものとの違いを見出せないほど
貝の味わいもない凡庸なもの。
しかも根本的な問題ですが、このスープ、冷めています。
アルミカップのようなもので持ってきたスープを、
客の目の前でスープ皿に移し変える
パフォーマンスが原因でしょうか。

生牡蠣はロウバーのスタッフによって味わいが変わるはずです。
日本人スタッフは殻開技術がぎこちなく、
必要以上の水洗いをします。
リーダーに見えるインド系のスタッフとは
手際がかなり違うのです。
元は日本の種であった「クマモト」の他、
プリプリ感のある濃厚なアメリカ、カナダ産の牡蠣は
話のタネには良いと考えますが、
1ピースが400円前後でも
油断していくつも注文するとすぐ2~3千円行きますから
注意が必要です。

サラダの野菜が萎えていたのは、
この店では回転率が低いと予想される皿を頼んだからで、
私が甘かったようです。
「オイスターロックフェラー」なる
ホウレンソウとのグラタンのようなものは、
街場の洋食屋の方がレベルは高いと判断。
バターをふんだんに使ったこの料理、
高カロリーのリスクだけが残りました。
その他、「クラムカッシーノ」も
名前と料理が一致しないのですが、
ベーコンを乗せたオーブン焼き。
オランディーヌソースなのか、
やはり高カロリーに仕上げています。

ワインは豊富です。
白ワインが主体ですがその種類は100を優に超えています。
3千円台から4万円近くまで幅は広いですが、
大半は5千円前後のカリフォルニアです。
ノンヴィンシャンパーニュが1本7350円ですから、
掛け率は普通と推測。
しかし、団体でなければ
この店でボトルを頼む客がどのくらいいるのか。
グラスではシャンパーニュの用意はなく、
アメリカの量産メーカーのスパークリングだけですが
630円と低価格設定。
グラスワインも10種ほどありますが、
料理と同じく種類が豊富な反面、回転率が悪いのでしょう。
強く勧められたシャブリがぬるくてかなりヘタっておりました。

長居する店ではないですが、
軽く飲んで平凡な牡蠣料理を堪能して一人6千円は軽く突破。
やはり旅行客の方だけにお薦めでしょう。

<結論>
わざわざ生牡蠣やシーフードを
食べに行くレベルの店ではありません。
新幹線などの待ち時間に、
チョイと生牡蠣をつまんで一杯飲む位置づけの店。
種類豊富な料理に目を奪われてはいけません。