第259回 直江津で蟹づくし

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  • 2004年3月30日(火)
先日新潟の方へスキーに行った際、直江津のある店で
「蟹づくし」コースというものを食べてみました。
知人に紹介されて飛び込んだのですが、
広いオープンな厨房にカウンター、そして小上がりと宴会部屋。
勿論パーキングもありましたから、
この近辺ではかなり大箱な店、
観光客をもターゲットにいれた店のようです。

東京の高級店で「ズワイ」を食べるより、
地元の気楽な店で「松葉」、「越前」を食した方がおいしい、
とよく聞きます。
私は地元の店というものでは、人に連れて行かれた経験しかなく、
従って接待用の店だけだったので、
気楽な店は今回が初めてでした。

メニューには、1000円台のランチの他、
カラー刷りでの写真付きの「蟹づくし」コースが
3種載っています。
この時点で、いくら地元の店とはいえ
観光客など一見客主体の営業だと悟ったのですが、
既にカウンターに座ってしまっていましたから
後戻りする勇気はありませんでした。
頼んだコースは一人分として、
カニミソ、刺身、焼ガニ、茹でカニ1杯、カニサラダ、
カニシューマイ、カニ寿司、カニ汁、とすべて越前蟹づくし。
粋な客の注文ではないのは重々わかっていたのですが、
なにしろ未経験なもので、
すべて食べてやろうと思ったミーハー心のなせる業です。
カニは単品で1杯6000円、このコースは9000円と
かなり値付けが強気ではないかとも思いましたが、
そこは相場を知らない素人の悲しいところ、
これでカニ自身がよければ問題はなかったのですが・・・

カニミソは市販の瓶詰のものと変わらないレベル。
刺身や焼、そして茹での1杯ものも
冷凍物かと思われるほど並みなものでした。
特に茹でカニは、色も黄ばんだようなもので、
以前地元で購入しそうになった冷凍物を連想してしまいました。
勿論、この時期「コウバコ」は既に禁猟になっていましたから、
寿司にのって出てきた子は明らかに生ではないようです。
汁にも味わいを感じず、ただ黙々と同伴者と食べ続ける小一時間。

地方へ行って飛び込んだ店のほとんどがハズレという私の宿命は
今回も逃れられなかったのが残念です。
道中には小規模な「割烹旅館」らしきものが
いくつかあったのですが、
正確な情報を得てその中の一店に行ったほうが良かったと
後悔した次第です。