第256回 友里征耶の疑問 その7シェアする客にはプラス料金?

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  • 2004年3月27日(土)
先日たまたま西麻布4丁目付近を歩いていまして、
料理店の店先で意外なメニューを見てしまいました。

高輪へ大箱店を出して
ブランドイメージをより低下させてしまったと思われる
「ダノイ」の本店でのことです。
店先にはプリフィクスを主体にしたメニューと
価格体系が書き出されているのですが、
そのなかでびっくりした注意書きがあったのです。
この店はプリフィクスコースが6500円となっているのですが、
なんとその下のほうに、シェアする場合は500円
各皿ごとに追加料金をとるとの表記があったのです。
最初は何を言いたいのかわかりませんでしたが、
多分、同じテーブルで違った皿を頼む客が多くなったのでしょう。
各皿ごとにシェアすることを要求する客に対して、
取り分け代と出す皿が増えることによる
洗浄代と損料として、500円要求してきたと考えます。

しかし、この手の規模の店が、
シェアする客にいちいち追加料金をとるほど
強気の営業姿勢でいいのでしょうか。
本来、山本益博氏に言わせれば幼稚な頼み方、
つまり同じテーブルで同じ料理を頼まない
素人注文といわれそうですが、
一般客は数少ない訪問機会で色々な料理を食べてみたいもの。
色々取り分けて食べてもらうのは店側としては、
今後の集客も考えると無料でしても良いのサービスと考えます。
確かに手間はかかるでしょう。
皿も余計に洗わなければならないし、
破損する確率も上がります。
でも、「ダノイ」の規模というかコンセプトからして、
そんなに強気で出られるイタリアンではないと思っていたのですが、
高輪の「ダノイ アルトリ」が
フード・レストランジャーナリストのバックアップで好調だからか、
勘違いして強気の態度に出てきているとしか思えません。
数年前まで集客が芳しくなく、
小野シェフが店先で仁王立ちして、
ワインをチビチビすすっていた時期を
忘れてしまったのでしょうか。

本店はそんなに客が入っているとは思えないのに
この強気の営業、
新店が一時的とはいえ繁盛すると、
舞い上がってしまっているのかもしれません。