第229回 ワインの諸々 その11今のイタリアワインをブラインドでわかる人がいるのか
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- 2004年2月29日(日)
同じ造り手でも、次から次へと新しい銘柄が誕生し、
セパージュ(ぶどう品種)もフランスのもの、
たとえばカベルネ・ソーヴィニオン以外にも、
メルローだ、シャルドネだと植え始め、
しかもイタリア本来の品種との様々な混醸をしてきます。
1本のワインに、4つも5つも品種を使っているのもあります。
そして、DOCGやDOC。
原産地呼称のことですが、どんどん増え続けてきています。
毎年、いや極端に言うと毎日ワイン関係の本を読み込まないと
ついていけないのです。
それだけイタリアワインが世界に認められてきたのでしょうか。
私がワインに興味をもった頃は、
一部のイタリアワインを除いて
「フランスに追いつけ、追い越せ」でしたが、
ある面ではもうフランスワインを凌駕しているかもしれません。
私のワイン知識、特にイタリアワインは
日頃の不勉強と加齢による忘却でしょうか、
増えていないような気がするのですが、
勉強されている方、現役バリバリのソムリエでも、
飲んだだけでだいたいのセパージュやワイン名を当てるのは
難しいと考えます。
以前も書きましたが、ブラインドはある種、心理戦、先入観です。
トップソムリエがでるコンクールでの花形イヴェント、
ブラインドティスティングでも、
フランス物をイタリア物に間違える事は珍しくありません。
思い込みで、セパージュ自体を間違えることによりますが、
イタリアワインといえども
両国のセパージュが入り乱れて入っていたら、
そして、これほど種類が多くなってしまったら
地域を限定するか、セパージュを限定しなければ、
ブラインドでわかるはずがありません。