第14回 ワインのブショネ
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- 2003年6月1日(日)
実は完全に理論的に解明されてはいないと聞いたことがあります。
コルクを打つ時、その洗浄や保管が悪くて
なんらかの雑菌などが紛れ込んでしまった結果という説が
主流のようです。これだけ、技術が発達していても、
「ブショネ」を皆無にすることは出来ないそうです。
数%はどんなワインにも存在するとか。
実は結構、ブショネというものをはっきりわからない
ワインラヴァーの方が多いようです。
以前述べたように、スクールなどでも
積極的に教えてくれないからです。
ワイン会などに参加した場合でも、会費制ですから、
主催者側はなかなか潔く認めたがらないのは人情です。
以前ワインオタクの人が多く集まっているワイン会で、
あきらかなブショネのワインを
ほとんどの人が「スパイシー」と言って
問題にしていない場面に遭遇しました。
オタクでもわからない人は多いようです。
では、オタクでもわからず気にせず飲んでいるなら、
「ブショネ」をとりたてて問題にする必要がないか、
というとそうではありません。
「ブショネ」のワインは健全なワインとは
まったく違うものなのです。
どう判定するか、これはその人の感受性の違いで
なかなか統一して表現しにくいのですが、
簡単に言うと、「香りが妙に閉じ気味」、
「本来期待できる果実味がない」、
「舌から喉越しに変な苦味を感じる」というものでしょうか。
俺は苦いのが好きだ、という人でも、
ワインは50年以上昔の古酒でも
保管が良ければ果実味を感じられるもの、
その果実味がなければ、まったくおいしいものではありません。
健全なワインと飲み比べてみれば、
経験の浅い方でも直ぐにわかることなのです。
お店で「ブショネ」に当たった場合は
毅然とした態度で交換を要求してください。
グラスワインの場合でも交換してくれるでしょう。
でも、個人で購入して自宅などで飲む時、
運悪く当たった場合はどうするか。
その場合は運が悪かったとあきらめるしかありません。
軽いブショネでしたら、デカンタージュすることによって
より軽くわかりにくくすることが出来る場合もあります。
店でソムリエが味見して、
頼みもしないのに勝手にデカンタージュの用意を始めたら、
一度、疑ってみることをお勧めします。
ブショネは白、赤ワインだけでなく、
シャンパーニュにもあります。
違反でつかまる時と同じように、
当たりだしたら暫く当たる確立が増す、という
理論のない法則もありますので、気をつけてください。