第929回 キャパの小さな店を雑誌で煽るな、カーマ 2
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- 2006年3月22日(水)
こんな小さなキャパの店を
掛け持ちしている週刊誌や雑誌で
マスヒロさんは煽って宣伝して大丈夫なのだろうかと思い、
私は何回か訪問を繰り返しました。
12時から13時までは順番待ちの行列が出来ています。
その時間帯をはずしてもランチ時はかなり混んでいるほどの繁盛店。
小さなテーブルに相席でどんどん詰め込んでも
なかなか客をさばけません。
ウリのチキンカレー(辛口)が850円。
ジャガイモ2個、チキン3片が別に下ごしらえされており、
注文の都度ソースと一緒に最終的な煮込みをして
綺麗に並べて供されます。
この店のウリは、寝かしたカレーではなく
各スパイスをそれぞれ主張させている点です。
カレーは一晩寝かせる方が美味しくなるとよく言われますが、
それは味がこなれることを狙っているからでしょう。
とんがった味わいでいいならば、
寝かさずに供することで手間も省けるのではないでしょうか。
サラサラのソースはスープの如くで、
ご飯を残さずに食べるには
必然的にソースを全部食べきることになります。
ご飯を残してはいけないというマナーの問題で、
マスヒロさんが言うところの、
おいしくて最後までソースを食べきってしまう
というものではありません。
悪くはないが傑出もしていないただの液状カレー。
彼が煽って更に客が増えた為か、
数週間後の訪問では煮込みの時間が短くなったようで、
スパイスも手抜きになったか物足りなく感じるようになりました。
<結論>
既に繁盛している小さな店を、
原稿料のためとはいえ、むやみに宣伝していいのだろうか。
結果、客がさばけなくなり手抜き、質低下は必定です。
宣伝専門の料理評論家の大きな問題点であります。