第862回 グルメ・セレブリティーズって何だ? 3ル マンジュ トゥーの再オープン

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  • 2005年12月31日(土)
大谷浩己氏のお気に入りの一つが「ル マンジュ トゥー」。
昨年の「東京最高のレストラン」では、
移転の計画があるので評価はしなかった、
と書いてあった記憶があるのですが、
この「グルメ・セレブリティーズ」にその後が書かれておりました。
今年6月に休業し、今の地に建て直しした建屋に再び入って
来年春に再オープンするということです。
今発売の「東京情緒食堂」には、
2月下旬オープンと詳しく載っておりました。

以前私は、都心の一番町あたりに移転するとの情報を得、
立地の悪さという「メリット」がなくなるので、
埋没する可能性があると述べた事があります。
どのような理由で、移転を踏みとどまったのか知りませんが、
その英断は良かったのではないでしょうか。
J.C.オカザワ氏はもう二度とオープンしてくれるな、
とまでこき下ろしていましたが、
その願いは天に届かなかったようです。

もともとは3800円のコース料理が地元に評判であっただけの店。
調子に乗って安いこのコースをやめてしまいましたが、
残ったものは、ただのそれなりの普通のフレンチ。
「東京最高のレストラン」の執筆陣であった
犬養さん、大谷さんなどの極端な肩入れがありましたが、
そんなに谷さんは凄いシェフなんでしょうか。
「オー・シザーブル」に在籍していたと記憶していますが、
この業界でそれほどの大物なのかどうか。
犬養さんや大谷さんといったレベルの人を大事に相手してくると
シェフとして、彼らが祭り上げたとも思ってしまいます。

しかし、この本で書かれていたことが本当なら
谷シェフの性格も大変です。
「僕は天才じゃない」という言葉を良く口にするとか。
一見謙遜に見えますが、本当に謙虚な人なら、
こんな「天才」という言葉を出して「否定」するはずがありません。
本人は「天才ではないがそれに近い、才能ある料理人」
と思っているということでしょう。
だれが彼を「天才」とヨイショしたのか知りませんが、
本人も半分その気のなっての勘違い発言。
こういう事を本に書くこと自体が、
谷シェフ自身の評判を落とすということがわからない大谷さん。
谷さんをヨイショするつもりが、
何様のつもりかと反感をくう結果となったのが皮肉であります。


今年一年、
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来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さい。