第751回 ワインの諸々 71常温保管だが安くておいしく感じられる

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  • 2005年9月11日(日)
フランスやイタリアへ行った際いつも感心することがあります。
都会の3つ星やグランメゾン、
カーヴタイユヴァンやアレッシーなどの
有名ワインショップような大手ではない、
主に地方の小さな店やワインショップでの話ですが、
これらの店ではワインはたいてい
常温保管されているのではないでしょうか。
地方のトラットリアや小さなショップでは、
ワインは縦にそのまま置かれているところをよく目にします。
料理店ではそのボトルを目の前で抜栓してもらって飲み、
ショップでは我が家へ持ち帰ってから飲んで感じるのですが、
どれもそれなりにおいしいと感じてしまうのです。
冬など寒い時期だけではありません。
今年の欧州は最初40℃近い猛暑だったそうですが、
季節に関係なくこれらの店では常温保管をしているはずです。

しかし、日本の店を見てみてください。
街場の小さな酒屋で日向にワインを晒している店はたまに見ますが、
最近は小さな飲食店でも
ワイン冷蔵庫はほとんど完備しているのではないでしょうか。
ましてや、常温で縦に立てたままのワイン専門店(空調なし)で
ワインを購入する客がいるとは思えません。
ワインは温度と湿度の管理が重要だと言われています。
湿度はないよりあったほうがいいそうですが、
夏におなじく猛暑になる日本は、湿度は欧州より高いはずですから、
常温保管では日本の方が有利であると思うのですが
いかがでしょうか。

ワインはその熟成、
特に「瓶熟」の理論も未だ解明されていないと昔聞きました。
知れば知るほど、飲めば飲むほど、
ワインというものがわからなくなってきた友里です。