第524回 あの櫻川が一時閉店

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  • 2005年1月15日(土)
今度は大丈夫です。
流行る前から通い続け贔屓にしていた常連客からの情報です。
おそらくこのコラムが掲載される頃は
既に閉店になっているのではないでしょうか。

あの「櫻川」の主人が、
腱鞘炎という理由で店を一時閉めるというのです。
数か月休んで治療して回復してから、
また別の場所で再開する予定だとか。
既にあの場所に入る店も決まっているそうです。

あれほど人気が出てしまっては主人も大変だったでしょう。
いくら造りを切り置きして対処したといっても、
予約が取れないほどのフル回転でした。
読者の方からは、1万円コースが値上げした、
サービス料なるものをとるようになった、CPが落ちてきた、
といったお話も聞きました。
どうしても人気店が避けて通れない問題です。
たとえその気(手抜き)がないにしても、
忙しすぎると雑になってしまうのかもしれません。
CPの良さが売りだったので、
そのイメージを続けるためには
食材の入手で値上げせざるを得なかったのかもしれません。

いわゆる頭打ちというか限界というか、
曲がり角に来ていたようにも思いますので、
私はこの一時閉店は結果的には良かったのではないかと思います。
別の場所に移すという事は、コンセプトも変えるのでしょう。
しかし、数か月後、
マスヒロ氏や犬養さんの全面バックアップで
雑誌デビューしてくるのではないでしょうね。
場所も「銀座」で客単価が2万円以上の店になっているような
悪い予感がしてなりません。
あの店はあくまで「リトル吉兆」。
単価が上がってしまっては、本家の吉兆と違いがなくなります。
変わらない価格なら吉兆に行くのが一般客の心情でしょう。
くれぐれも主人の勘違い、
そして不自然な料理評論家や
フード・レストランジャーナリストたちとの
裏取引がないことを祈ります。