第509回 クリスマスメニューについて

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  • 2004年12月18日(土)
来週はいよいよクリスマスです。
今年もあとわずかと押し迫ってきました。
今月は、和食や韓国料理、焼肉なども含めて
忘年会シーズンですから、飲食店は活気がでていることでしょう。
この時期集客がはかどらない店は、かなりやばいものがあります。
しかし、来週のいわゆるクリスマス週間は、
ちょっと縁遠い和食や東南アジア料理は別にして、
フレンチやイタリアンは更なる稼ぎ時となるはずです。

しかし私は前々から疑問に思っていたことがあります。
最近はやや減ってきたように思いますが、
この期間、「クリスマスメニュー」と称して、
アラカルト駄目、コースも別設定の高いものだけ、
といった営業を打ってくる店が出現します。

5千円くらいの客単価の店が1万円に、
1万円の店は1万5千円以上と、
需要の増大を逆手にとってかなり強気にでてくるのです。
確かに皿数が増える、食材が高級化するなど
価格アップの要素はありますが、実際の味わいはどうでしょうか。
普段混んでいないのにこの時期だけ満席になる店や、
普段扱いなれていない食材を急に扱うシェフに、
安定した料理を期待できるでしょうか。
予約で客数が確定できて、1種のお任せだけでいいのですから、
歩留まりの問題も解決し店側には多くの利点をもたらしますが、
客側にとってはあまり良いことがないのは、
理論的にもわかります。

麻布十番の「クチーナ ヒラタ」。
この店はマダムが熱心な仏教徒か神徒と推測するほど
クリスマスに無関心。
当然期間限定コースはなく、いつものアラカルトだけなのですが、
以前、24日のイヴが日曜だった年、
きっちり店を休みにしていました。
開けば満席を期待できる絶好の日なのですが、
普段から集客に苦労せず利益を上げているからなのでしょうか。