第303回 消費者(一般客)も賢くなってきています
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- 2004年5月13日(木)
最近はワインの原産地呼称法ではないですが、
生産地の正直な開示が求められています。
小田原のアジの干物のほとんどが、
カナダなど海外で釣られたものだというのは有名ですね。
しかし、産地ではなく、品名を変えて一般客に売りつけるのは
より問題だと思います。
「タラバガニ」と「アブラガニ」。
食べ放題の店ではよく、この廉価な「アブラガニ」を
「タラバ」と称して出しているのは昔から言われていました。
しかし、北海道など収獲地にある店先で
どうどうと「アブラ」を「タラバ」と称して売っており、
その事を指摘しても開き直る店が多かったのには驚きました。
「アブラ」の安い仕入れで、「タラバ」の高い売値をつける。
既得権と開き直っていいのでしょうか。
騙される方が悪いと言ってしまえばそれまでですが、
放送ではこの両者の見分け方を詳細に説明していましたから、
今後はこのようなあくどい商売は難しくなってくるでしょう。
食べ放題などの店は今後
「アブラカニ食べ放題」と真の表示をするか、
「タラバ」のままの表示で突起の数を数えられないように
甲羅をはがす、ツメの部分を出さない、などの
対応をしてくるかもしれません。
その他、禁猟に入ったはずなのに出続けている
収獲地近辺の「ズワイガニ」。
春でも出せるのは、安い「ベニズワイガニ」か、
冷凍物に決まっています。
最近はちゃんと食材名を明記しているフレンチもありますが、
「毛蟹」と廉価版である「クリガニ」。
これはあまり知られていないでしょうか。
山本益博氏が最近集中的に指摘している、
本山葵のすり立てか、ねり物を混ぜているかの問題もそうですが、
他にもビュッフェスタイルでの料理での、キャビアなども
真贋が疑わしいものがあります。
スーパーで売られているトロなどの鮪も、冷凍が一般的ですが、
ほとんどは「メバチ」や「キハダ」ではないでしょうか。
ひときわグラム単価の高いものだけが「本鮪」、「黒鮪」と、
わざわざ表示されていますからね。
本物志向の時代と言われています。
偽物をだして知らずに食べる客を見てほくそえむ
販売店や料理店がなくなるには、
消費者や一般客の更なる知識向上が必要なのでしょうか。
店側の真摯な態度に期待したいものです。