第252回 訪問していないのに薦めていいのか
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- 2004年3月23日(火)
不自然に「ナリサワ」を大きく取り上げていた
3/1号の「ブルータス」。
特集は「有名料理人が通うレストランはどこだ!?」でして、
10人ほどの有名?料理人が
フレンチ、イタリアン、和食、その他の色々なジャンル別に
お勧めする店をコメントと一緒に一覧表にまとめてありました。
中にはラーメン店の人もいて、
この企画と人選に疑問を抱く点もあるのですが、
よくコメントを見てみると
友里として見逃せない問題点があります。
木下和彦氏、元祖予約が取れない廉価のフレンチのシェフですが、
フレンチのところで「レストラン サカキ」を挙げています。
しかし、
「築地で会うだけで、北島亭で修業して勉強熱心と聞いているので
行きたい店」
と言っているだけ。
過大評価の店と私が思っている「マルディ グラ」の
和知シェフも、和食のところで
「お近くなんで評判をよく聞くんです。
だから行きたいと思うんですが、行けていない。
近いうちに、ぜひ」
と「銀座 小十」を取り上げています。
毎度のフレーズとなりますが、これってありなのでしょうか。
行ってもいない店、味わっていない店、風評を聞いただけの店を、
読者、ひいては自分の店の信奉者かもしれない客に
無責任に薦めているその図々しさに腹が立ちます。
また、これを
「これが有名料理人が通う店だ!?」
と題して取り上げる雑誌、
そしてそのとりまとめを手伝っているであろう
犬養裕美子氏の無責任さにあきれます。
この手の企画物があてにならない事は再三言っておりましたが、
その証左ともなるものです。
食べたかどうか関係ない、
まずとにかく店の名を挙げることを
料理人に要求しているところに、
この業界の「勘違い」がよく出ていると考えます。