第231回 ある週刊誌への取材回答 その5ネタを使いまわしているのでは

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  • 2004年3月2日(火)
・著書、インターネットでのコラム配信、
 日刊ゲンダイの連載コラムそれぞれにつきまして、
 重複する記述がございますが、
 これについて「ネタを使いまわしている」
 という批判を聞き及びました。
 この批判にはどうお答えしますか。

回答
このような批判は初めて聞きました。
拙著が最初に出まして、HPのコラムや、
日刊ゲンダイの仕事を引き受ける時は、
最初にある程度のネタの重複を了解していただいています。
しかもネタは同じようなものもありますが、
文章はあらたに書いています。

依頼元からの批判は聞いていませんし、
読者からもそんなご批判はいただいておりません。
一般読者、依頼元以外の方にそのような事を言われても、
前述と同じく「粗探し」としか受け取れないと考えます。
しかも、拙著は数千部しか売れていません。
HPも毎日1000~2000人しか読まれていません。
ですから、日刊ゲンダイの読者とは
ほとんどダブっていないと考えております。
読者はネタの重複に
ほとんど気がついていないのではないでしょうか。
一部の「反友里」や「親友里」の人は、
すべて3つとも読まれているようですが、非常に稀と考えます。

また、ネタの使い廻しは私以外にも頻繁に目にします。
山本益博氏は、有料配信メールで取り上げた店を文章そのまま、
「週刊現代」に掲載させています。
「東京最高のレストラン」という本では、
イタリアンの「ダノイ」のところで、2002~2003年度版で、
森脇女史のコメントは、
前年度版とまったく同じ文章を使用しています。
「オープンして10年」を「オープンして11年」と
わずか1文字変えただけです。
増刷ではなく、まったく年度をかえた新書ですから、
ネタではなく文章をそのまま使いまわすのは
いかがなものでしょうか。

こちらの方が問題だと私は考えます。
著作権は著者にあるわけで、依頼元、出版元、
そして読者の方が了解すれば、その使用は自由と考えます。
ネタの使い回しに対して自分なりに真摯に回答しましたが、
貴誌は同じ質問を山本益博氏や「東京最高のレストラン」
ぶつけなくては不公平と考えます。