第132回 ワインの諸々 その6ワインは酒類のなかでも特別扱い?

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  • 2003年9月27日(土)
ワインの勉強を本格的に始めた頃のことです。
スクールや出席したワイン会で、
講師や古くからのワイン愛好家が
よく言っていた台詞を思い出しました。
「ワインは造り手(製造者)が
一所懸命手塩にかけて育てた葡萄を、
丹精込めて醸造させているものだ。
軽々しく『おいしくない』とか『出来が悪い』とか
言うものではない」

つまり、ワインはみなおいしいものだ。
どれも丹精込めて造られたものなので、
飲んであれこれ文句をつけるな、ということなのでしょう。
確かに「良いところを見つけ出して味わう」というのは
必要かもしれません。
格付けの低いワインや、ヴィンテージの悪いワインでも、
それにあった環境、それにあった熟成期間で
味わいや印象はかなり変わります。
つまり、それなりにおいしく感じる場合もあるのですが、
それはワインに限ったことではないはずです。

反骨心の強い私は疑問に思いました。
「なぜ、ワインだけに限定するのか」。
別にワインの生産者だけが一所懸命に生産しているわけではない。
日本酒だって、ビールだってウイスキーだって
頑張っている生産者は多いはずだ。
逆に、ワインでも適当に手を抜いている生産者もいるはず。
現に、奢りで質が低下し続け、
評価を落としたドメーヌ、シャトーはいくつもあります。
なぜ、古参のワインラヴァーたちは
ワインを特別扱いするのでしょうか。
今でも実際のワイン人口は、
ワインの本場であるフランス、イタリアとは
比べ物になりませんが、
20年前は本当に限られた人しか飲んでいなかったのでしょう。
ワインを特別扱いするのではなく、
当時ワインを好んで飲んでいた人たちが、
無意識に特別な趣味だと思い込んでしまった結果、
このような特別扱いの考えが生まれたのかもしれません。

和食や鮨など、
どんな料理にでもワインを合わせようと考える人たちがいるのも、
このような考え方が存在するからかもしれません。
値付けを非常に高くしてワインを販売している
鮨屋、和食屋が未だ存続しているのもうなずけます。