店評価BLOG

食べログ評価とは違い価格なりの食後感、都寿司

by tomosato on 10月.01, 2011,

この原稿を書いている段階で、東京のレストラン全ジャンルで食べログ第3位の高評価。勿論寿司屋部門ではトップにランクされております。

今春出版関係者から評判を聞いて早速予約を入れたのですが、訪問できたのは一ヶ月後の初夏でありました。一ヶ月先の予約でも20時30分に食べ終えてくれとの条件で入店したのは18時30分。この店は連日2回転以上させる超人気店であったのです。
壁には「握りコース8000円、お任せ1万1000円」と料金がはっきり張り出している明朗会計が特徴の寿司屋であります。

お任せでまずはツマミから。ワラビのお浸し、真子鰈、アン肝と価格なりにまずまずで、煮タコやタイラガイの味噌漬けは悪くはなかった。ただしサワラの焼き物はイマイチ。追加でもう2種ツマミをもらって握りへと移行したのです。

〆が強かったけどまずまずだったコハダの次はカスゴの昆布〆。残念ながらベチャベチャでした。友里はカスゴの出来具合でその寿司屋の実力を判断しておりまして、この段階で世間の評価は過大ではないかと疑いを持ったのです。

藁で燻したサワラやキンメも柔らかすぎ、中トロもどうってことなく、ツメを引かず柚風味の煮ハマは好みではなかった。
この時期旬のトリガイも並レベルで、唯一良かったと感じたのは塩で提供された穴子のみ。今気づいたのですが、この店は「ツメ」を用意していないのかも。江戸前の華といわれる赤身(鮪)や白身も食べた記憶がなかった。

タネ質や仕事に傑出さを感じないだけではなく、気になったのが酢飯でした。赤酢を使用しているこの酢飯、かなり甘いのです。赤酢の芳醇さとは違うので、主人に確認したところ砂糖を使用しているとのことでした。江戸鮨ブームの中、砂糖使用を堂々と公言する鮨屋は珍しいと思いますが、かなりの砂糖の含有は友里の好みとはかけ離れていたのです。

ビールに日本酒で一人当たり1万5000円強。銀座の「鮨 太一」と同じ価格設定でありますが、1ヶ月以上待たされる、2回転させる、といった使い勝手の悪さに加えてこのタネと握りなら、私は「太一」を選ぶでしょう。
もうちょっと支払えば、いつでも入店できる(失礼)「鮨 大河原」もあります。予約困難や食べログ評価に純粋に釣られてはいけません。

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寿司屋というより高質な魚料理店、英ちゃん冨久鮓

by tomosato on 4月.30, 2011, 和食,

この店を知ったのは5年以上前か。関西在住の知人から、高質な天然フグを食そうと誘われて訪問したのですが、この店名に私は思わずのけ反ってしまったのです。街場の寿司屋でもあり得ないネーミング、東京でこの店名ではまず客は入らないでしょう。
「ぐるなび」にはビールのクーポンがついており、とても拘りがある店とは思えなかったのですが、HPやネット掲示板で質に拘った高級食材を出す店で、夜は客単価が2万円はする高額店と知ったのです。

大阪はミナミの居酒屋などが乱立する区域。扉を開けたら数十年前にタイムスリップしたかと思うレトロなカウンターが目の前に広がります。そして2階は座敷だけ。
トップレベルの食材を仕入れていると自負する主人が用意したその日のフグは7キロ以上の大物で熟成させない厚めに引いた刺身は食感、旨みも充分。白子焼き含め焼フグ、ちり鍋、雑炊と予算は3万円以上でしたが満足したのです。

鮓屋でフグ尽くしコース?そう、この店は寿司屋と言うより旬の高級魚を堪能させてくれる自称「鮓屋」。夜の仕込みを兼ねて昼から通し営業なので、空いている昼訪問がベストです。
久々の訪問は今年の3月。勿論1階のカウンターでまずは魚料理の連発です。
突き出しのホタルイカはまずまず。豊後水道の鯛は厚めに引かれ旨みがしっかりあり美味しい。淡路のオコゼも薄造りながらポン酢以外のオコゼの味わいを感じます。下仁田葱や椎茸の焼き物も悪くはなかった。
今回特に良かったのが鯛中骨の障子焼き。塩焼きで鯛の旨みがたっぷりで、泉南の渡り蟹も子が多くて美味かった。

ここらで握り。大阪ガスの提供番組「魔法のレストラン」で紹介されたというネギトロ巻き、話のタネにチャレンジしましたが残念ながら普通でした。
しかし、分厚い鯖、デカさに驚いた赤貝など、鮪以外の質は傑出もの。酢飯に何ら特徴がないのが突っ込める点でありますが、単に米に高質な魚の切り身が乗っていると考えれば腹も立ちません。

名物というねぎま汁にそれほどのものを感じなかったけど、ほとんどの魚に満足して店を後にしたのです。昼にちょっと飲んでの支払いは1万円台半ば、寿司屋と思わず高級魚料理店として訪問すれば誰でも満足するでしょう。
オミヤの鯖棒寿司もオススメです。

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この博多鮨もCP抜群で満足、近松

by tomosato on 4月.16, 2011,

博多の鮨屋は酒類での儲けを放棄しているのか。先々週取り上げた「鮨 安吉」もシャンパンと白ワイン(いずれもハーフ)を飲んで2人で4万円でしたが、この店は更に驚きの支払い額であったのです。

読者のオススメで予約を入れたのは1ヶ月以上前。食べログでは博多市内寿司屋でランキング1位の高評価店だったからであります。その予約電話で、お任せコースが1万3000円と知りました。
カウンター9席、主人と女将の小さな店。高いけど食後感が良くなかった「河庄」出身ということで期待していなかったのですが、良い意味で期待を裏切ってくれたのです。

まずはツブ貝からスタート。昨年体調を崩してから日本酒を大量に飲めなくなった友里。大好きなビールの後は普段の主張を引っ込めて、シャンパンをオーダー、出てきたハーフボトルはロデレールでありました。
烏賊の産地で有名な呼子の鯛に続き、蒸し鮑、厚岸の蝦夷馬糞ウニとまずまずのツマミ。そしてこのわたの茶碗蒸しを食して、この店のレベルの高さを知ったのです。出汁も悪くない。
タコの桜煮や鯛白子とタケノコの煮付けも満足。メヒカリの一夜干しの後握りへ移りました。

シャンパンを飲み終え白ワイン(ハーフ)の在庫を聞いて出てきたのがオリビエ・ルフレーヴのモンラッシェ系村名ワイン。鮨屋だから高いかなと躊躇していたら、「4000円ですよ」との主人の一言に驚いたのです。小売りとたいして変わらないではありませんか。直ぐさま頼んだのは言うまでもありません。

生姜は若干好みと違いましたが、握りは昆布〆(鯛)やコハダ、カスゴ、穴子など江戸前仕事もまずまずでタネ質も悪くありません。
トラフグやその白子の握りは博多らしい一品。握りに適しているかは別にして話のタネになりました。鮪系はちょっと物足りない気がしましたが、追加の干瓢巻きを含めて神戸の過大評価寿司店との大きな違いを知ったのです。珍味の吸い物も美味しかった。

シャンパンを考えると2名で4万円台後半を覚悟したのですが、請求額はなんと3万6000円ほど。ロデレール(ハーフ)も4000円程度であることが逆算でわかったのです。東京でデカイ顔している若手鮨屋に勝るとも劣らないツマミと握りで支払い額は4割引。

「博多鮨恐るべし」と感じた博多出張でありました。

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