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2007年06月02日

絶賛する似非グルメライターの舌を疑う、炭火焼鳥 たかはし

元フレンチシェフの店、素材はぎたろう軍鶏、夜は17時と20時15分の2回転入れ替え営業、といった宣伝キャッチに釣られる人が多いのか、ネットでは絶賛の「ぎたろう軍鶏 炭火焼鳥 たかはし」。
しかしこの店が入っているビルを見てそれを信じる人がいるのでしょうか。五反田駅前ですが、地方に見られる居酒屋主体の雑居ビルの雰囲気で、内装も口が裂けてもオシャレとは言えない代物です。夜2回転とのことで満席を覚悟し、18持に入店したら拍子抜けしました。木曜なのに客は皆無。その後一組入ってきましたが、週末でこれでは、何のための2回転なのか。繁盛店と見せかけてミーハー客を釣る「2回転偽装」の店であります。
とりわさ(800円)、鶏皮ポン酢(600円)と価格は街場の焼鳥屋より高めながら内容は平凡。鶏レバーテリーヌ(850円)は、「さすが元フレンチシェフの作」と味のわからないライターに絶賛されていますが、濃厚なだけでまったく傑出していません。しかし本当の問題点は、肝心の「焼鳥」の不味さにあります。小さな焼き台で主人が焼く焼鳥は、どれも水っぽく軍鶏の旨味を感じません。特にササミ、レバー(塩、タレとも)、つくね、といった定番焼鳥のひどさに呆れてしまいました。最近は何とかの一つ覚えか、「絶妙の火入れ」といった言い回しが使われます。火を通し過ぎずに食材の旨味を引き出すのが職人の技術でありますが、何でも半生で出せば良いといものではありません。ここのササミは中心が冷えていて食べられたものではない。焼き台が問題かと覗いてみたら、炭はまったく発火しておらず白いまま。煙も上がっておりません。これでは焼く前に霧吹きしているので、余熱で蒸し焼きしているようなもの。昨年出した共著「グルメバトル」の取材でかなりの焼鳥屋を訪問した友里ですが、これほど熱気のない焼き台は初めて見ました。評判の親子丼も加熱済みの鶏肉をさっと調理するもので、焦げ臭がして美味しくありません。
自称「美食の王様」、実態は「過食のオコチャマ」こと来栖けい氏もこの店のレバーテリーヌや焼鳥を絶賛していますが、まともな焼鳥店の経験があるのか。「バードランド」ではなく、「世良田」を一回でも経験していたら、こんな勇み足はしなかったと考えます。
※「世良田」は一見で予約はできないシステムの店です。一度でも行った人に連れて行ってもらうか、常連の紹介が必要でしょう。

これではオストラルの二の舞になる、ラ トゥール

夜逃げ同然に店を閉めてしまった交詢ビルのフレンチ「オストラル」。こんな再開発ビルへ移転せず、小さなビル地下で営業を続けていたら結果は異なったと思いますが、その跡をほとんど居抜で借りて昨年10月末にオープンしてきたのがこの「銀座ラ トゥール」であります。店名の通り、日本の「トゥール・ダルジャン」から独立して2店舗運営していた料理人が、神楽坂の店を弟子に任せ、千駄ヶ谷の店を閉めて勝負をかけてきました。コンセプト失敗で集客に苦しむ店が多い交詢ビルで、シェフは本当に採算あってオープンしたのでしょうか。友里は昼夜訪問し、料理は別にして戦略失敗、このままでは「オストラル」と同じ結果になりそうだとの結論に達しました。
まずはこのシェフ、センスが悪すぎ。公式HPは「大田原 牛超」と同じく、TVや雑誌への掲載を訴える宣伝が見苦しい。
高級感がありません。アラカルトもありますが、その中からチョイスできるのでほとんどの人が選ぶプリフィックスは、1万2500円、1万5000円、1万8000円の3コース。選べる料理数などが異なるだけですが、そのコースのネーミングが、「ジョセフィーヌ」、「ナポレオン」、「ルイ14世」ですから、笑ってしまいます。
ワインも高い。グラスシャンパーニュはテタンジュのノクターンが2400円。値付けも高すぎますが、1500円前後のものを1種は用意すべきでしょう。しかも昨晩の抜栓なのか泡が弱弱しかった。ビールを置いていないのは粗利の取れるシャンパーニュを頼ませる戦術なのでしょうが、あの「ロオジエ」でもあるのですから再考してもらいたい。スティルワインも白は33万円、赤は28万円までありましたが、この店の料理や雰囲気で飲めるものではありません。中には安い値付けのワインがありましたが、コンセプトを統一するべきです。
牛乳から造ったというパンは美味しい。料理は盛り付けは鈍臭く、ソースや調理法も斬新さがないですが、それがかえって今では珍しく悪くは感じません。料理やワインを、店の雰囲気に合わせて身の丈に応じた価格設定にしたら、客は来ると思うのですが、このまま高額路線を突っ走るならば、「オストラル」の二の舞になる可能性大と考えます。